半身不随の柴犬
2014年04月11日 06:32
飼っていた柴犬が交通事故で脊椎骨折の重傷を負ったのがちょうど1年前。
事故直後は痛みで体を動かすことができず(もちろん横になる事も出来ない)
ほぼお座りの状態で3週間ほど過ごしました。
ようやく少し体が動かせるようになっても両後ろ足は完全麻痺し
半身不随の状態になってしまいました。
3週間近く座りっぱなしだったため肛門のすぐ横には大きな床ずれが・・。
もう骨が見えるくらい深い床ずれでした。
かかりつけの獣医には「楽にしてあげるのも愛情」と何度も安楽死をすすめられましたが
亡き父の忘れ形見として可愛がってきた柴犬を安楽死させることなんてとても出来ませんでした。
自力で排尿できない為、圧迫排尿の仕方を覚え朝晩排尿させ
シャワーで流して汚れた体を洗ってあげるのが日課となりました。
一番大変だったのがやはり床ずれ。
治るのは難しいと言われていますが
セカンドオピニオンで訪れた獣医で処方されたクリームが劇的に効いて
4か月でほぼ穴がふさがるまでに回復しました。
あんなに深かった床ずれがこんなに回復するなんてまさに奇跡のクリーム。
もうひとつ大事なことはリハビリ。
犬用の車いすをオーダーし初めて車いすに乗せてあげた時
本当に本当に嬉しそうなはじけるような笑顔で
走り回ったのを見た時は泣けました。
歩ける嬉しさ、外で色々なにおいを嗅ぐ刺激・・
犬としての喜びが溢れ出ていました。
毎日朝晩車いすに乗せていると徐々に麻痺した後ろ足に変化が・・
シャワーで洗ってあげるとその刺激で足をビクッと動かすようになったんです。
尻尾も持ち上げられるようになりました。
もちろん後ろ足を自発的に動かしたり尻尾を振ったりなどは出来ませんが
ほんの少しでも良くなっていると思うと嬉しかったし私たちの励みでした。
でもお別れの日は突然きました。
いつものように車いすで庭を歩きまわった後急に倒れて
私たちに見守られながら天国へ行きました。
その日は12年前、丸くてふわふわだったあの子が我が家へやって来た日でした。
家へやって来た日と同じ日に天国へ帰って行ってしまった・・
何となく不思議な気持ちでした。
今でも主のいなくなった車いすを見ると切なさで胸が詰まります。
でもきっと天国では痛みも苦しみもなく自分の足で元気いっぱい走り回っているかな。